2017年秋頃からingressにおいてポータル申請が再開されました。実におよそ2年振りの復活です。
Lv10だった私はポータル申請の権利を得られるLv11まで大急ぎで到達し、その後、喜び勇んで実際に街を歩きながらポータル申請をしました。そのうちの幾つか(現時点で承認率70%程度か)は無事に承認され、ポータルが生えています。私が住んでいるのは地方都市ですが、辺り一帯に何もなかったところにニョキっとポータルが生えると嬉しいものです。
本稿においては、ポータル申請をingressの楽しみの一つとしたい人のために、承認されやすいポータル申請のコツや傾向と対策、気づいた点についてできるだけ詳しく紹介していこうと思います。
新しくなったポータル申請のポイントとは?
2017年よりポータル申請システムは刷新されました。極めて革新的なシステムで運用は大成功していると言っていいでしょう。下記にポイントを挙げていきます。
ポータル申請ができるのはLv11以上のエージェント
Lv11になると無条件でポータル申請ができるようになります。それ以前のレベルではポータル申請は無効化されています。早くレベルアップして荒野にポータルを生やしまくりましょう。
ポータルを審査するのはLv12以上のエージェント
ポータル申請がなぜ一時中断していたかというと、世界中のエージェントから送られてくる膨大な量の申請を捌ききれなくなったからであると言われています。
ところが今回のポータル申請システムにおける画期的な点は、ingressを運営しているNianticが中央集権的にポータルを審査するのではなくLv12以上のエージェントに「ポータルリコン」という形で審査を委託する点です。ポータルを申請するのもエージェントであれば、審査をするのもエージェントであるという極めて民主主義的な方法を採用しています。
ポータルリコンにはメダルも付与されるので、審査する側もモチベーションが保てるというわけです。
申請できる数は2週間で7つまで
刷新されたポータル申請システムでは、2週間で7つまで申請できるという上限があります。この「2週間で7つまで」というのはなかなか説明しづらいのですが、ポータル申請チケットを7つ持っていると考えましょう。そのチケットは一つポータルを申請すると一つ消費され、2週間後に復活します。
チケットが2週間後に復活することに例外はありません。ポータルの審査は極めて迅速に行われるため、申請翌日にはいきなり生えていることもあります。だけど、チケットの復活は2週間を待たなければなりません。
逆に、2週間を過ぎても審査結果が届かない場合もあるかもしれませんが、その場合も2週間後には復活するものと思われます(まだ経験がないため推測です)。
ポータルリコンとは?
ポータルリコンとはLv12以上のエージェントが専用画面でポータルを審査するシステムです。下記のような方法で審査がなされます。
審査者は基準項目を審査し、それがポータルにふさわしいかを判定します。人が審査をする以上、申請を通しやすくするための何らかの方策があるはずです。そのコツを付記しながらポータルリコンによってポータルが審査される流れを紹介していきましょう。
タイトルと説明は正確ですか?
申請時に付けたポータルの名前とその説明文の正確さが判定されます。ポータルリコンで審査されるポータルはランダムに選ばれます。すなわち、エージェントにとって全く馴染みのない土地のポータルについても審査しなければならないということです。従って、ポータルの名称はできるだけ詳しく書き、説明文についても(なくても申請は可能だけれど)なるべく記述して申請したほうが審査者の心象が良くなるように思います。
例えば東屋だったら、ただの「東屋」とするよりも「〇〇町東屋」「〇〇河川敷東屋」などとしたほうが申請者の誠実さを反映させることができるでしょう。説明文については私はあまり書かないので何とも言えないところではありますが、書けるものやポータルの名称だけでは説明不足と感じるものについては記述したほうが無難であると思います。
歴史的、あるいは文化的に重要ですか?
仏閣、寺、神社、道祖神、図書館、美術館などはポータルの定番ですが、これは歴史的・文化的な重要さによるものです。但し、全てのポータルに必ずしも歴史的・文化的な背景があるものでなければならないというわけでもありません。
見た目は個性的ですか?
申請しようとしているポータルに歴史的・文化的重要さがなさそうでも、見た目が特徴的で個性的であればポータルとしての要件を満たします。「個性的」とは「そこにしかないもの」と同義であると考えましょう。従って、例えば郵便ポストは街では目立つものですが「そこにしかないものではない(同じ形のものが日本中どこにでもある)」という点においてポータル化されることはありません。
これはポータルとしてふさわしいですか?
総合評価です。ポータルリコンにおいて多くのエージェントが「これはポータルとしてふさわしい」とみなせば、ポータルとして承認されます。そのアルゴリズムがどのようになっているのかは寡聞ですが、おそらく多数決のようなシステムになっていることが推測されます(過半数や2/3のエージェントがふさわしいとみなせば承認されるなど)。
位置の正確さのチェック
ポータルを審査している人の話で「位置がずれているケースがかなりある」というのを耳にします。それがれっきとしたポータル候補でも位置がずれていれば台無しです。ポータル申請する際は手元のスキャナーで位置を任意に修正することができますから、きちんと確認した上で申請しましょう。せっかくのチケットを無駄にしてしまうことになってしまいます。
私の思うコツとしては、下記の順序で行うと正確な位置で申請できるように思います。
1. 申請したいポータル候補の直下まで行く。東屋ならその中に入る、モニュメントなら物体に寄り添う。
2. その場所で「ポータル申請」をフリック(「ポータル申請」をフリックした場所が申請位置とされる)。
3. ポータル候補から離れて写真を撮影する。
4. タイトル、説明文を記入(念のため衛星写真から位置を確認することに越したことはないけれど、下手にいじるとズレる可能性がある)。
5. 申請完了する。
おおよそポータルの位置がずれてしまう原因は、写真撮影をしたい位置で「ポータル申請」をフリックしてしまうことにあるように思います。そうすると写真を撮った場所がポータルの位置として認識されてしまうので、まずはポータル候補に近づいてから「ポータル申請」をすることをおすすめするものです。
※ストリートビューで観測できないポータル候補は却下される可能性がある
また、ポータルリコンでは審査者はポータル候補近辺のストリートビューを見て位置の正確さを判断するので、逆に言えば、ストリートビューから見えない場所にあるポータル候補は位置の正確さを判定できず、やむなく却下される可能性があります。
事実、私は緑地公園において「東屋」「銘板」「個性的な遊具」のポータル申請をしましたが、ことごとく却下されたのでした。それらはストリートビューの行き届かない緑地の奥にあったためではないかと推測されます。
重複のチェック
意外と多いのがポータルの重複です。つまりは既に存在しているポータルを申請してしまうことです。これもせっかくの申請チケットが無駄になってしまうのでよく確認してから申請するようにしましょう。
また、ポータル密集地点では、取るに足らないポータル候補は却下されてしまうことがあります。例えば、神社において既にポータルがたくさんある場合、既存のポータルの付近にある小さな狛犬などは新たなポータルにされづらい傾向にあることです。もちろん、それらの全て却下されるわけではありませんが、付近にポータルがあまりない場所でポータル候補を見つけたほうが競合も少なく、ポータル審査者の心情に訴えかけるもの(周辺に何もないからポータルを生やして活気づけてあげよう)があるようにも思います。
安全にアクセスできますか?
例えば立入禁止区域にないかどうか、崖の下や線路上などの通行困難な場所にないかどうかがチェックされます。歩いて行ける平坦な場所であれば問題ありません。
ポータル承認期間はどれくらい?
少し上で触れましたが、審査は極めて迅速です。優秀なエージェントたちが尽力して審査にあたってくれているためでしょう。
私の場合、早くて申請翌日には申請ポータルの審査が完了した旨のメール通知が来て、合格/却下が知らされました。合格の場合、ポータルはその審査結果通知と共に生えています。翌日というのはかなり速い例ですが、経験上、遅くとも1週間で審査は完了するようです。かつてのような、待てど暮らせど審査結果が来ないという状況にはもうありませんから、どんどん申請しましょう。
審査結果通知の速さと合否とは特に関係がないようです。私は申請翌日に合格と却下の両方の通知を受け取ったことがあるからです。
ポータル候補の基準とは?
ingress公式のヘルプを下記に示します。非常に参考になるので目を通しておきましょう。
承認されるためのコツ
十中八九承認される鉄板ポータル
郵便局
必ず承認されます。まだポータルになっていない郵便局を見つけたら千載一遇のチャンスです。すぐさま申請しましょう。
駅
必ず承認されます。駅の西口と東口などで別々のポータルとして申請できるので、ポータル化されていない駅の入口があれば申請してみましょう。
公園
必ず承認されます。公園の銘板や看板などを撮影するして申請すると承認されやすいように思います。また、広い公園の場合は点在する個性的な遊具もポータル候補になり得ます。
役所・役場
必ず承認されます。まだポータル化されていない役所があれば申請しましょう。
公民館
必ず承認されます。見落とされがちですので、見つけたら申請してみましょう。
寺・神社・祠・道祖神・教会
必ず承認されます。寺や神社は歴史的重要度の高い建造物であるので、ポータルとして最も相応しいものであると言えるでしょう。但し、各エージェントにとってもこのことは周知の事実であり、寺・神社には狭い範囲でポータル申請が殺到することとなります。あまりにもポータル密度が高いと、例えば本堂はポータル化されても「鳥居」「狛犬」は却下されるということが起こりますので、注意しましょう。
ちなみに、教会も承認率が高いです。キリスト教以外の宗教の教会や礼拝堂、施設がポータル化されているのを私は見たことがありませんが、その辺の事情がどうなっているのかは不明です。見つけ次第申請して追記しようと思います。
銅像・モニュメント
ほぼ必ず承認されます。特徴的であればあるほど承認率は高まります。街には様々なモニュメントが飾られていますので、それらを探しながら歩くのも楽しいものです。但し、例えば石材店に飾られているありふれた石像などは却下されますので注意しましょう。
承認された例のあるもの
特徴的な柄のマンホール
ポータルとして承認されているマンホールは意外と多いです。審査で承認される基準は未詳ですが、個性的なマンホールを見かけたら申請してみるのも良いでしょう。
特徴的なデザインや形をしたもの
上述したモニュメントや銅像などの公共物はポータルとしては大変に好ましく鉄板ですが、それ以外でも例えばお店に飾られている特徴あるものなどは承認される例は枚挙に暇がありません。ポータルを審査するのはエージェントであり、審査項目の中に「特徴的な形をしているか」というものがありますので、個人商店に掲げられた特徴的な看板でも承認されてポータル化される可能性はあります。下記に例を挙げます。
・居酒屋の入口に設えられた巨大な蟹のモニュメント
・パン屋の看板に設えられた巨大なフランスパン
・スーパーマーケットの壁に書かれていた壁画
・自転車屋の大きな看板
案内板
例えば公園や施設の入口に設けられた案内板はポータル化できる可能性が高いですので、積極的に申請して良いと思います。但し、捨て看板のような一時的で可動のものは却下されます。きちんと地に埋まっていて不動であることが要件となります。
ちなみに私は「災害時避難所の案内板」を申請したことがありますが、却下されました。どこの街にでもあるありふれたものだったからであると考えられます。
東屋
意外と見落としがちですが私が申請した中では圧倒的承認率を誇るのが東屋です。川沿いの遊歩道に休憩所として東屋が点在していたので片っ端から申請したら全て承認されました。中には東屋でさえなく椅子が並べてあるだけの場所もありましたが「休憩所」として申請したところ承認されました。
その近辺にはポータルがほぼなくingress過疎地域であったので、審査をしてくれたエージェントもおまけ程度に承認してくれたのかもしれません。いずれにしても東屋は見つけ次第に申請しておいて損はありません。
バス停
バス停は微妙なところです。承認されているものと却下されているものがあります。恐らく、バス停の休憩所が個性的な形をしていれば承認されやすいのでしょうけれど、ただ単に「バス停」との看板が立っているだけの場所はポータル候補としては難しいように思います。要検証です。
却下されるもの
幼稚園・保育園・学校
治安の問題でしょうか。ポータル化されることはありません。
消防署・交番・警察署・病院
緊急時の活動の妨げになる恐れがあるためか、ポータル化されることはありません。
実体のないもの
基本的にポータルは「物体」に対して付与されるものです。市役所、寺の本堂、案内板、モニュメントなど、全て「物体」であることがわかります(公園は「物体」ではなく「空間」ですが、これはポータルとして承認される数少ない例外です)。
従って「地下道入口」「特に名前のない広場」「〇〇橋の東端」などはポータルとしては非常に承認されづらいと言えます。私も「〇〇橋東端」を実際に申請しましたが、見事に却下されました(ポータルとしては実際にいくつか存在するのですが)。
しかし、例えばその地下道入口に特徴的な銘板があれば、ポータルとして承認される可能性は飛躍的に高まります。橋についても「〇〇橋」と書かれた物体を撮影してポータル申請することで承認される可能性が大きく向上します。
動かせるもの・ただそこに置いてあるもの
ポータルの重要な要件として永久的であることが挙げられます。つまり、可動であるものはポータルにふさわしくないと言えるでしょう。地に埋まっていて動かせないものがポータルとして要請されます。
従って、捨て看板やただの置物は却下されます。審査者はポータルの周辺環境をストリートビューで確認しながら審査していますので、単なる置物をそれらしく撮影して申請したとしても、それがポータルにふさわしいかどうかは簡単に見破られてしまいます。
個性的でない・特徴的でないもの
例えば、郵便ポストや公衆電話などは日本各地どこにでもありふれたものですので承認される可能性は非常に低いです。同じ理由で道路標識もポータル化されることはありません。
但し、その造形が特徴的なものであればポータル化されます。「〇〇の形をした電話ボックス」「ここにしかないご当地郵便ポスト」などがあれば申請してみましょう。おそらく承認されるはずです。
ポータル申請結果の実例
繰り返しになる部分もあるとは思いますが、私が実際にポータル申請して承認/却下された実例を挙げていきましょう。
承認された例
東屋
本稿において繰り返し例示してきた東屋は承認率100%です。見落とされがちですので、見つけたら申請しましょう。
公園
鉄板です。ポータル化されていない公園は見つけ次第申請しましょう。
〇〇広場の案内板
その場所に実際に広場なんてなかったのですが、なぜか仰々しく案内板だけ立っていたので申請したら承認されました。
野球場
おそらく市営の野球場です。
却下された例
橋(の東端)
物体ではないという理由で却下されたのだと思います。
橋に付いていたエレベーター
バリアフリー用のエレベーターでしょう。かなり目立つものだったので、承認される自信があったのですが却下されました。思えばエレベーターがポータル化されているものは見かけたことがないので、エレベーター自体がポータルにふさわしくないのかもしれません。
河川敷のサッカー場
だだっ広い場所にサッカーゴールが幾つか置いてある場所でした。google mapsには「〇〇サッカー場」としてポイントされていたので承認されるかと思ったのでしたが、却下されました。案内板や銘板をポータル申請すれば承認されたかもしれませんが、案内板がなかったのでした。
公衆トイレ
何の変哲もない公衆トイレでしたがポータル過疎地であったためにもしかしたら承認されるかもしれないとダメ元で申請してみましたが、見事に却下されました。思えば公衆トイレがポータル化されているものもやはり見かけたことはないので、余程個性的な造形である公衆トイレでなければポータル化は難しいものと思われます。
広場の時計
ポータル過疎地に立てられていた何の変哲もない時計をダメ元で申請してみましたが、却下でした。審査基準の「個性的な形をしている」というのはかなり重要な項目であると痛感しました。
ストリートビューから観測できないもの
前述しましたが緑地の奥にあるポータル候補はことごとく却下されました。百戦錬磨の「東屋」、ポータル候補として相応しい「銘板」、個性的な「遊具」、全て駄目でした。とは言え、緑地公園内で承認されているポータルも多数あるのは事実。要検証です。
ポータル申請のコツまとめ
こちらも繰り返しになる部分はあるとは思いますが、承認されやすいポータル申請のコツを私見を交えながら紹介していきましょう。
1. ポータルの鉄板を狙うべし
ポータルとしてふさわしいもので、郵便局、公民館、道祖神、公園などは探せばポータル化されていないものが見つかることがありますので、見つけ次第是非とも申請しましょう。十中八九通ります。
2. ポータル過疎地を狙うべし
これは個人的な好みですが、私はポータル密集地よりも殆どポータルが生えていないような過疎地を狙って申請しています。何もなかった場所に自分の手でポータルを次々に生やしていくのは街を育てるような醍醐味があります。加えて、審査者の心情としても承認されやすいような気がしています。
3. 位置を確認してから申請すべし
位置がズレていることで却下されてしまうことは非常にもったいないことです。よく確認してから申請しましょう。
4. 既存のポータルから傾向と対策を学ぶべし
今現在実際に存在するポータルが、ある程度の指針になるはずです。
「あのパン屋の看板がポータルになっているなら、それよりも個性的なこの店のオブジェもポータルになるに違いない」
「取るに足らないモニュメントがポータルになっているのを見つけた。ということは、この立派な銅像もポータルにふさわしいに違いない」
「公園の遊具がポータルになっていた。ということは、この遊具もポータルになる見込みがあるに違いない」
そのような感じで実際にingressをプレイしている中でもたくさんのヒントがあるに違いありません。
5. 街をよく観察するべし
申請されるのを待っているポータル候補が街には意外とたくさんあることに気づきます。私も自宅の徒歩圏内において10以上のポータルを生やすことができました。
そもそも私が東屋や単なる休憩所をポータル申請したのはダメ元でした。駅からも程遠い閑散とした自宅周辺で何かポータルになるようなものはないかと探した結果、その東屋しかなかったのでした。どうせタダだし申請してみよう、と。それが承認されたときには「こんなものでもポータルになるのか」と驚きました。もっと気軽に考えていいのだ、と。
今では散歩がてら、ポータル候補探しによく行きます。知らない場所を歩くと脳が活性化されてリフレッシュされ、この世界に自分の手でポータルを生み出すことができ、一石二鳥です。
ingress陣取りに疲れた人もそうでない人も、さあ、その手で世界にポータルを生やしまくりましょう。
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